拝啓
島の防災無線から果樹など農作物の被害を防止するためヤクザルやヤクシカの捕獲に関する注意が流れてくる昨今。野生生物との共生はなかなか難しいものが。
さて、六角堂のにゃー。誤解があるようですが、彼女は野良(野生)猫ではなく、またペット(愛玩動物)でも家族でもない六角堂の接客&ご予約獲得福招き係の従業員。
ニャーは保健衛生上、母屋コテージ共に室内立ち入り厳禁なので、軒下にある従業員宿舎での住み込み雇用。先月末、寒波が近いとあって通気性重視の夏用宿舎を
冬用にリフォーム。玄関に猫扉を付け、
開口部をプチプチを使ったサンルーム仕様(マジックテープで開閉可能)に。
ベッドの寝具も冬用に。
ところが、急な寒さのせいか六角堂の敷地に時折侵入する白茶ブチ野良猫が夜中に宿舎を占拠し始めた模様。
猫付き合いが苦手なうえ、争いごとが嫌いなニャーはせまられると食事も家も譲ってしまいます。そこで作った“Staff only”の表札も“Do not disturb”の掛札も効き目なし。英語で書いたのが悪かったのかしらん?などと沈思黙考の末、知人にお願いして頂いた発泡スチロールのトロ箱で「ホームレス猫用シェルター」を建設。
野良猫を追い払うのは至難の業。そもそも野良猫は人間の勝手で増えたようなもの。毎夜毎夜ノラ排除のために労力を費やすより、ノラ避難施設を作ることで従業員のニャーが安心して暮らせるようにと。併せてニャーのベッドも残りのトロ箱で新調。
これで一安心と思いきや、にゃーは自分の宿舎ではなくシェルターに居付いてしまう始末。
どうやらベッドを厚手にし過ぎ、狭くなり過ぎたのが気に食わない様子。
これでは何のための改修か分からないので、ベッドルームの再リフォーム。まずはベッド内を広くできるよう、壁面と天井を発泡スチロールの内張断熱に。
トロ箱ベッドの底にはプチプチのベッドマット。
その上に古タオル製パッドを敷き、結露防止の古シャツ製シーツを張って古セーター製敷き布団を。
ダイニングルームの床に古泥除けマットを敷いて完成。
シェルターよりもゆったりぽかぽか居心地よく過ごせるようで一段落。
六角堂では宿舎の他に三度の食事がダイニングルームで支給され、
朝食後にはお客様のお相手でご迷惑が掛からないよう身づくろいの補助も。
お客様がいらっしゃらなければフリータイムで大あくび。
ただし店主島外出張中には食事の給付がないので“野性”を目覚めさせて自給自足。
ニャーの特徴の一つはお金を運んでくると言われる鍵尻尾。
福利厚生整った労働条件抜群の六角堂。良い年越しが迎えられるよう招き猫パワーをしっかり発揮してもらいたいものです。
敬具
追補
白茶ぶち野良猫がシェルターを利用しているかどうかは未確認です。