屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島あいすくるりん 第10回 荒波を渡りて上る天の雲

拝啓

先日発令された避難情報によれば150世帯258人が暮らす船行

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一年前、オープンされた「Cafe & Bike みかん」。「屋久島トリッコロール第13回」(https://blogs.yahoo.co.jp/honeycomcabin/15762785.html)ではサクサクの唐揚げをご紹介いたしましたが、今回は年中看板に表示されている←かき氷のご紹介。

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当日は、すでに営業時間が過ぎていたにもかかわらずかき氷を食べたいという願いを聞き入れてくださって恐縮至極。一番人気の「ミルク(白くまシロップ)」「抹茶」を注文。

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カウンターに開かれた窓の外、里から山へと広がる景色をぼんやり眺めている内に、まずは「抹茶」の登場。

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メニューのタイトル「ふわふわかき氷」の名の通り、淡い緑が雪解けの苔むす森のよう。続いてやってきた「白くまシロップ」を窓枠に置くと

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空から雲をつかんで盛りつけたよう。大きめのスプーンでさっくりさっくり口に運ぶと。シュルシュル溶けた氷に身も心も洗われるよう。

工夫を凝らしたトッピングが楽しいかき氷の対極にあるような、素朴でありながら繊細なかき氷。よい午後のひと時を味わえました。

店名の「みかん」は島の特産柑橘類と“未完”を掛けて決められたとのこと。

その店内には二台のバイク。

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バックミラーに掛けられた「氷」の旗が粋ですが、この氷旗の特徴に気付かれたでしょうか?よく街で見かける氷旗の図案はこちら。

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波と一緒に描かれた「波千鳥」は、波間を世間にたとえて「ともに荒波を乗り越える」という意味から夫婦円満、家内安全などの縁起のよい文様とされているとのこと。また「千鳥」と「千取り」の語呂合わせから勝運祈願、目標達成の意匠としても喜ばれているそうで。
(『雑誌『七緒(nanaoh)~着物からはじまる暮らし~』の公式サイトより)
https://www.president.co.jp/nanaoh/article/column/1085/1181/

それに対して「みかん」さんの氷旗は千鳥ではなく荒波を乗り越えていく船の意匠。

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どことなく北斎の『富嶽三十六景』の一図「神奈川沖浪裏」を思わせるようですが

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四方を海に囲まれた屋久島の「船行」という地名にちなんだものか、バイクの代わりに船なのか、ただ単に池永鉄工製造・販売”Swan印”の氷削機のおまけで付いていたからなのか……お聞きしてはおりませんが何にせよ、ご夫婦共々仲睦まじく次々襲う荒波を乗り越えて商売繁盛なりますように。

さてこの夏の「屋久島あいすくるりん」は、あと2回で終了予定。気になるお店はさて、登場するのでありましょうか。

敬具

PS.
後日、松田商店さんの駐車場にある「船行散策マップ」に掲示されていた「町の川のえびす様」に会ってきました。「屋久島一周 里のイラストマップ」に載っていないこのえびす様の縁起、どなたか教示いただければ幸いです。これが船行の村(岡)えびすさんだとするならば、対になる浜えびすさんが何処かにいらっしゃるのか気になります。

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屋久島あいすくるりんインデックス

  はまゆ
  ももミルクかき氷/自家製アイスクリーム
  樹之香(kinoko)
  タンカンジャム クリームチーズソフトクリーム/バニラアイスクリーム
  ワッチcafe・ハイジ
  塩ミルクアイスクリーム
第7回 フルーツはパッションなのだと叫ぶ夏
  バンビ
  フッションフルーツかき氷/宇治金時ミルクかけかき氷
  ぽん・たん館
  パッションフルーツかき氷
  シイバ
  タンカンソフトクリーム ・/生乳バニラソフトクリーム
  椿商店
  黒蜜タンカンショウガかき氷
  Mam`s Kitchen
  タンカンマーマレード&塩クッキー載せソフトクリーム
  ふれあいプラザやくしま館
  やくしまかき氷