拝啓
島の桜もあちこちで満開になりつつある彼岸過ぎ。春休みに入って六角堂コテージにもご家族連れのご滞在が増えて参りました。
春のうららの買い物がてら、安房の「エコタウンあわほ ショッピングセンターばんちゃん」内に先日オープンしたばかりのお店へと。風の便りに小瀬田の「moriカフェ」さんや宮之浦の「宮カフェ」さんの姉妹店と聞きますが……

観光案内所の隣の窓には「もみほぐし テイクアウトカレー・ハンバーグ」の大きな文字。内に回れば「ほぐしや nenek(ネネ) 安房店」の表札……


表に表示されたメニューを見ると、左にもみほぐし右にカフェの一覧が

テイクアウトだけのお店と思いきや、右下に「イートインできます」の表示が。それではここで頂こうといそいそ入店。

どこぞのエステティックサロンに入った……ことないのですが、そんな感じ。キーマを頂ければと思ったものの「今日の日替わりは何ですか?」と尋ねると「グリーンカレーとガパオライスです」とのこと。どちらが今日のお薦めですかと尋ねれば「パプリカや鶏のひき肉入り卵のせガパオライス」とのことなので、そちらを頂くことに。

ちなみにネット検索すれば「ガパオ」とはタイの「ホーリーバジル」

これが手に入りにくい日本ではバジルや大葉やニラなどを使う方も多いようですが、こちらのガパオライスはパプリカいっぱいでしたが緑の葉っぱは載ってなくて……それなら緑をプラスしようと「スパイシーなココナッツミルクのグリーンカレー」を追加注文。

次は「牛丼」を頂かなくてはとひそかに決意しつつお店を後にいたしました。
ところで、「エコタウンあわほ ショッピングセンターばんちゃん」です。

なぜ「エコ」なのか?表看板の裏に、そのカギを解く案内板があることをご存じの島民はどれほどいるでしょう?

案内板通りであれば「エコタウンあわほ」には「エコシステム」や「せせらぎ」や「ステージ」まで備わっているはず。テナントだった「写真の藤本」も「食堂うらはま」も「ショップかわかみ」も「富士スポーツ」も「カフェ ハニー」も「エコ・プラザ」も今はなく、あるのは「安藤精肉店」のみ。
そこで「あわほ」の歴史を探ろうとネットをたどれば、開設当時やその後のあれこれを伝えるブログがヒット。
オープンはH13(2001)年4月8日だったそう。20世紀末、屋久町は「100億円かけてのCGアーチスト村を主体とした安房再開発をする」と発表し、その後「安房エコタウン構想」についてのプレゼンテーションが行われた様子。そして……
ここでの記述によればエコタウンオープンから8年後の2009年、エコタウンあわほに対し会計検査院が実地検査に入ることになったとか。 特産品加工センターも山芋貯蔵施設もほとんど使われておらず、 今後有効活用するという具体的計画もない。中心市街地活性化事業の総費用は11億円余の何割か、補助金や過疎債の返還を求められることは避けられない。当初の国に対する申請に虚偽があったと疑られ、申請書類をチェックされたとのこと。
思うに、そうした事件を後世に伝えるべく、案内板は設立当時のままにされているのだと。
今、島の新庁舎にまつわる予算や計画のあれこれが島の課題になっていますが、「エコタウン あわほ」の教訓を活かさねば、屋久島は穏やかならぬスパイシーな出来事に悲鳴を上げるのではないかと懸念しつつ、春の陽は静かに静かに暮れていくのでありました。
敬具
これまで紹介した「屋久島カレー事情」インデックス
第61回 春雨に閉じて開いて萌える山
安房 「喫茶 ケルン」
第60回 猫舌に優しきごはん冬の海
安房 「Warung Karang」
第59回 森に虹魚介香し島カレー
宮之浦「浜焼き 悠楽」
第58回 あざなえる縄の目の間のカレーかな
鹿児島市内 「田中屋」
「鹿児島市立病院レストランだんらん」
安房 「ちーぞー」
第57回 梅雨空のひょうたん島を臨むチャイ
永田 「sea & sun」
第56回 薫る風命育む薬の島 ※2017年6月より休業
原 「食堂 もっちょむ山荘」
第55回 宮参るカレーひと匙厄払い
宮之浦 「宮カフェ」
第54回 しぶとさの秘訣は迷わぬ自然体
一湊 「なっちゃん食堂」
第53回 春陽の海を越えゆく森カレー
小瀬田 「mori cafe STAND」
第52回 冬籠るカフェの新たな春待たん 今年最後の豆腐カレー
原 「ノマドカフェ」
第51回 勤労の香りぞ高き島カレー 夏には夏の冬には冬の味わいを
安房 「山カフェ 」
第50回 島の濃き緑染み入るカフェカレー 最北のカレー
永田 「水照玉」
第49回 段々の青き棚田に福来れ 爽やかな女将さんの前途を祝して
椨川 「たぶ川」
第48回 島に居て上機嫌なる腹の虫 一食の価値あるアートカレー
麦生 「DAVIS」
宮之浦 「やくしま食堂」※2018年1月閉店
第46回 赤き子の島に生まれし雨後の昼 和洋の狭間に知るカレーの深み
安房 武田館キッチンハウス「かたぎりさん」
原 「ノマドカフェ」
第44回 年の瀬に飛び立ちて行く背や丸し EBI Fly to the distance
安房 「田中屋」
第43回 和も洋も隔てなきなり島カレー 受けて立った宮之浦の戦い
宮之浦「雲水」
第42回 春牧に昇る旭日を拝みけり 笑顔は究極のスパイスなり
春牧 「喜楽里」
第41回 軒先の雫気にせずカレー買う 県道脇のコンテナで作るオヤジに買うオヤジ
小瀬田 「モリカフェ」
第40回 新月に隠れてうさぎカレー食い カレーが地球を回している
麦生 「DAVIS」
第39回 人の世を写して流る秋の雲 ブタにも「六」がありました
安房 「ポルコ」※2017年11月閉店
第38回 春にまた戻る日を待つ渡り鳥 また来ってこいよ南国Amara
安房「Amara」 ※2016年閉店
第37回 神代より天下りたり愛の秋 姉弟そろって豆カレー
平内 「アイノワレストラン」(サウスビレッジ内) ※2015年閉店
平内 「アイノワレストラン」(サウスビレッジ内) ※2015年閉店
第36回 あきもせず くるりくるりの島時間 港に香るカレーの風味
宮之浦 「雪苔屋」
宮之浦 「雪苔屋」
第35回 島に逃げ極楽とんぼの島カレー 南の村の豆カレー
平内 「サウスビレッジ」※2015年閉店
第34回 透き通る海を背中に浜カレー 浜辺でスパイシー
一湊海水浴場 「カレー専門店 屋久島カレー グロース」
第33回 梅雨明けを手土産に来い11号 ここは南国
安房 「ジャングル・キッチン 近未来」
第32回 どこにでもあれどどこにもないカレー どこでもカレー
楠川 「楠川ふれあいセンター じょんこう茶屋」
第31回 梅雨空に割りてすがしきカレーパン モーニングカレーパン
尾之間「ペイタ」
第30回 海山にガッツリカレー連れテイク ガッツリ登山弁当カレー
安房 「かもがわ」
第29回 台風も賑わうアジアの交差点 パワーアップして帰ってきたAmara
安房 「新Amara 南国酒場」※2016年閉店
第28回 屋久島にアジアの緑風巡り来る 京都からやってきたアジアンカレー
尾之間 「バリスタイル レストラン&バー Warung Karang」 ※2017年6月より休業
第27回 ラーメンをスープにさらう島カレー ラーメン屋のカレー定食
宮之浦 「王龍(ワンロン)」 ※2016年閉店
第26回 脇役のカレー目当てに蕎麦すする カレーやってます
尾之間 「手打ちそば屋」※2016年閉店
安房 「かもがわ」
第29回 台風も賑わうアジアの交差点 パワーアップして帰ってきたAmara
安房 「新Amara 南国酒場」※2016年閉店
第28回 屋久島にアジアの緑風巡り来る 京都からやってきたアジアンカレー
尾之間 「バリスタイル レストラン&バー Warung Karang」 ※2017年6月より休業
第27回 ラーメンをスープにさらう島カレー ラーメン屋のカレー定食
宮之浦 「王龍(ワンロン)」 ※2016年閉店
第26回 脇役のカレー目当てに蕎麦すする カレーやってます
尾之間 「手打ちそば屋」※2016年閉店
第25回 春雨に煙る木立のカツカレー 縄文登山のカレー
第23回 県道に萌え出づる春カレーあり 年季の入ったかわいい系喫茶店
小瀬田「花鈴」
※ 番号の重複をご容赦ください
第21回 対岸に香れるカレー求めけり 海を渡って
第20回 どんぶりに残せる鹿よ悪しからず たしかにしか
宮之浦「カフェ・ヒトメクリ」
宮之浦「カフェ・ヒトメクリ」
第13回 食べることそれは生のあかしなり 木枯らしの吹き荒れる海ボンカレー
陳列棚のカレー 2
尾之間「モッチョムビュー トーン」 ※2017年6月閉店
安房 「田中屋」
第8回 おいどんにカレーうどんは似合わぬか Aコープのカレーうどん
陳列棚のカレー
第6回 カレーから立ち現れし店の主 レストランのカレー
安房 「ファミリーレストラン かもがわ」
安房 「サンパウロ」
原 「オリオン」
安房 「よろん坂」
尾之間「モッチョムビュー トーン」 ※2017年6月閉店
安房 「ファミリーレストラン かもがわ」
安房 「サンパウロ」
原 「オリオン」
安房 「よろん坂」
尾之間「モッチョムビュー トーン」 ※2017年6月閉店
第5回 カレー屋と聞けば目覚める腹の虫 カレー専門店
小瀬田「屋久島カレー茶房 ハイビスカス」
宮之浦「カレー専門店 屋久島カレー グロース」
安房 「カレーと多国籍料理の店 Amara」 ※2016年閉店
小瀬田「屋久島カレー茶房 ハイビスカス」
宮之浦「カレー専門店 屋久島カレー グロース」
安房 「カレーと多国籍料理の店 Amara」 ※2016年閉店
第3回 風を待つ街にカレーの風が吹く 「本格」「印度風」ばやり
島外のカレー
第2回 一皿の命の旨味有難し 樹林のオーロラカレー
小瀬田「樹林」
小瀬田「樹林」
第1回 独りでもカレーが繋ぐ人の縁 萬萬亭の500円カレー
小瀬田「萬萬亭」
小瀬田「萬萬亭」