屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

陽だまりの島につまるるホウレン草 イートハーブですから

【六角堂スパイシーブックカフェ・イートハーブからのお知らせ】

今週の営業は

12月13日()・14日()・15日()

スペシャルカレーは先週に引き続き
ホウレン草のチキン or エビカレー

来週の営業予定は未定です

お問い合わせは
080-1466-0006



拝啓

六角堂スパイシーブックカフェ・イートハーブ。店名の「イートハーブ」は宮沢賢治が生前に出版した唯一の童話集「イーハトヴ童話 注文の多い料理店」をもじった「Eat harb 注文の少ないブックカフェ」であることは以前もお話ししたところですが、その名前に少しでも添えるよう、六角堂のカレープレートにはできけだけたくさんの種類の野菜(ハーブ)を載せるように心がけています。

その一つがピクルス。普段使っているのはニンジン、ピーマン、カラーピーマン、パプリカ、紫キャベツなど。

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これをクミン、コリアンダー、カルダモン、クローブ、シナモン、マスタードシード、赤唐辛子などのスパイスで香り付けしたオリーブオイルと京都の千鳥酢などを合わせて漬け込んでおります。

そして、島の野菜をできる時には使わせていただいて。今回は麦生の「むいごっ娘」さんに並んでいたホウレン草を分けて頂き

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ホウレン草(サグ)カレーをご用意。

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※写真は一年前のホウレン草チキンカレー

ところで、童話集『注文の多い料理店』の序には次のような文章が綴られております

『注文の多い料理店』序

 わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、きれいにすきとおった風をたべ、桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
 またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりのきものに、かわっているのをたびたび見ました。
 わたくしは、そういうきれいなたべものやきものをすきです。

(中略)

わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまい、あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、どんなにねがうかわかりません。
    大正十二年十二月二十日                                                               宮沢賢治

また『イーハトヴ童話 注文の多い料理店』の広告ちらしには、「イーハトヴ」について次のような説明が書かれていたそうです。

イーハトヴとは一つの地名である。強て、その地点を求むるならば、大小クラウスたちの耕していた、野原や、少女アリスが辿った鏡の国と同じ世界の中、テパーンタール砂漠の遥かな北東、イヴン王国の遠い東と考えられる。実にこれは、著者の心象中に、この様な状景をもって実在したドリームランドとしての日本岩手県である。

こんな賢治の世界とは程遠い「Book Cafe イートハーブ」ですが、賢治の詩や童話と合わせて味わっていただければ幸いです。詩の棚にある文庫版でもよろしければ、手に取ってご覧ください。

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更け行く夜に一人ご覧になりたい方は、「青空文庫」でどうぞ。

こうしたブログを綴っていて、仕込みが全然進みません。明日お店が開けなかったら、賢治に免じてご容赦ください。

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ちなみに、通勤招き猫のニャーは玄関先でのお出迎え担当ですので、調理には一切関わっておりません。

敬具