屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島ラーメンの細道 第4回 「屋久島ラーメン」の条件とは

拝啓

ラーメンの名に「屋久島」を冠する条件とは何か?それを考察するために前回ご紹介した琉誠さんに加えて以下二店のラーメンを味わうことに。

まずは、宮之浦の県道を走ればいやがうえにも目に入る「屋久島黒ラーメン」の看板

宮之浦川に架かる橋のたもとの「王龍(わんろん)」さん

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メニューには

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島を初めて訪れた10年ほど前に一度食べたことのあるラーメンに再度挑戦

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飛魚のすり身だけでなく、サバ節のスライスも入った醤油系のスッキリスープラーメンです。スポーツ新聞とアルミの灰皿がいかにもラーメン屋らしい風情を奏でて

ただ、このお店の売りは何といっても「黒麺※白麺もあります

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竹炭も屋久島産なのかどうかは不明ですが、麺の様子をアップで

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さて、次なるはやはり宮之浦の県道際、「屋久島もののけラーメン」の幟が立った

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「楓庵」さんの売りはラーメンか?と思わせながら、店内のお品書きは

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店のメニューはそば・うどんがメインで「屋久島ラーメン」は最後尾。しかもその名に「もののけ」は無しですが、「麺類は、すべて自家製、無添加麺」と言う限り中華麺も自家製なのだろうと期待しつつ注文。待つことしばし……

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お運びの方の説明によれば「島特産のトビウオのすり身を揚げたつけあげ、アオサ、サバ節、とろろ芋、それに木霊をかたどったかまぼこ入りの屋久島ラーメンです」とのこと。すっきりした魚系のスープに炒りごまの風味が良くあっていました。観光客であれば他のラーメンより320円高くても納得なのかもしれません。

さて、ここで復習。琉誠さんの屋久島ラーメンは「一湊のサバ節、安房の飛魚使用 魚系スープと鶏骨、とんこつのトリプルスープ」でした。

つまりはトッピングかスープかの違いはあれ、三軒とも島の港で水揚げされたトビウオとサバを使っていることが共通項。しからばそれが屋久島ラーメンと称するための条件と言うことでしょうか?

思えばトビウオは旧屋久町に属する安房港で水揚げ、対するサバは旧上屋久町一湊港が水揚げの中心。平成の市町村大合併により二つの町が屋久島町になったのですから、トビウオとサバの両方を使うのが「屋久島ラーメン」の条件としては妥当なのかもしれません。

こうした地名を冠したご当地ラーメンも良いものですが、もっと地味に普通にラーメンを楽しみたい方のためのラーメン専門店を次回ご紹介いたします。

敬具

屋久島ラーメンの細道インデックス

  宮之浦  琉誠 「屋久島ラーメン」
  安房  南国酒場Amara 「屋久島トビウオ・トムヤンクン」
  安房 萬来軒 「ラーメン定食天津飯セット」