拝啓
口永良部島の噴火はいったん休息しているようですが、気象庁の「 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第49号」(http://www.jma.go.jp/jp/volcano/info_05_20150531100040.html)によれば、まだ大規模な爆発の危険性は続いているとのこと。
朝日新聞Webニュース「朝日新聞デジタル」では、島民の避難生活が長期に及ぶ可能性も報道されています。(以下転載)
2015年5月31日08時37分
爆発的に噴火し、全島民が避難した口永良部(くちのえらぶ)島(鹿児島県屋久島町)について、気象庁の火山噴火予知連絡会は30日、「今後も今回と同程度の噴火の可能性がある」とし、大きな噴石や火砕流への警戒を求める見解を公表した。活動は数年に及ぶおそれもあり、記者会見した委員は帰島について「1週間ではあり得ない。最悪の場合、年単位になることを考えておくべきだ」との見方を示した。
予知連はこの日、臨時の会議を開催。今回の噴火について、マグマが地下水に接触して起きた「マグマ水蒸気爆発」との見方を示した。新しいマグマからできた火山灰はわずかで、地下に多くのマグマが残っているとみられるという。
口永良部島の火山性地震は29日午後以降は減っており、気象庁は30日午前10時50分、連続噴火は停止したもようだと発表した。ただ、予知連会長の藤井敏嗣・東京大名誉教授は会見で「噴火が停止したとしても一休みといったところ。むしろ長い期間にわたって噴火活動が続く可能性がある」と話した。
災害対応を話し合う政府の災害対策会議でも30日、火山活動が長期化する可能性が指摘され、島民への火山情報の迅速な提供や生活支援などを確認した。
■児童・生徒ら、屋久島で受け入れ
新岳(しんだけ)噴火を受け、鹿児島県と屋久島町は30日、口永良部(くちのえらぶ)島から屋久島に避難している児童・生徒計16人を屋久島の小中学校で受け入れると発表した。県などは近日中の授業開始を検討している。火山活動の先行きが見通せない中、子どもたちの学ぶ場を確保するための措置だ。教科書などの学用品や給食も屋久島町教委で対応するという。
また、伊藤祐一郎知事と荒木耕治町長は30日、政府との対策会議で、島民の避難生活の長期化が想定されることを踏まえ、山谷えり子防災担当相に政府の長期的な取り組みを求めた。
県によると、口永良部島を離れて屋久島の避難所で生活している島民は69人(30日午後2時現在)。親戚宅などに移った人がいるため前日夜より14人減った。噴火時に島には137人がいたが、うち19人は観光客など一時滞在者。現在は島民の6割が避難所に身を寄せている。各避難所では町の職員が食事などの準備にあたり、医師や保健師らが巡回した。
荒木町長は「避難者がストレスをためないよう総出で対応している」と報道陣に語った。島民から要望が出ている「一時帰島」については、噴火警戒レベルの引き下げや関係機関との協議を踏まえて検討する考えを示した。
こうした状況の中で、屋久島町民に対して役場からもっと積極的な呼び掛けがあってもよさそうなのですが、避難所などでの活動に手を取られているせいか、いつもはあれこれ細かなことまで放送する「防災無線」がうんともすんとも……。
南日本新聞のWebニュース(http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=66812)では宮之浦地区の婦人会が避難所で炊き出しを始めているとのこと。
屋久島町のHPを確認すると「救援物資・救援協力について」というページが新設されていました。
◎救援物資の問い合わせ先及び搬入先住所
搬入先:〒891-4292 鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦1593
屋久島町役場 宮之浦支所隣 宮之浦中央公民館(救援物資)
TEL0997-42-0100
◎救援協力の問い合わせ先
屋久島町役場 町民生活課
TEL 0997-42-0100 FAX 0997-42-1505
E-mail: jyumin@yakushima-town.jp
六角堂のコテージは長期滞在可能なキッチンや家電設備があり、トイレや風呂も車イス対応のバリアフリー構造の完全独立型コテージ。
六角堂バリアフリーコテージ「海~風来裸坊~LIVE」
右脇のスロープを上がって掃き出し窓から車イスが出入りできます
トイレは車イス対応温水洗浄便器
乾燥機付き洗濯機備え付け・浴室には車イスのまま入れます
六角堂としては、小さな赤ちゃん連れも含め、通常のお宿や家屋では生活しづらい避難家族がいらっしゃったらコテージをご利用いただこうと思い、町民生活課にメールを送りました。
どこの田舎でも同じでしょうが、頼るべきはまず血縁・地縁。それが無理なら一気に役場や県や国などの行政への要求となりがちでしょう。
ただ、日本の国に暮らす私たちは、今から20年前の1995年1月に起きた阪神・淡路大震災(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%AA%E7%A5%9E%E3%83%BB%E6%B7%A1%E8%B7%AF%E5%A4%A7%E9%9C%87%E7%81%BD)以降、近くは2011年3月の東日本大震災と原発事故(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%A7%E9%9C%87%E7%81%BD)でも、「見ず知らずの赤の他人」同士が手助けし合う手立てを学んできたはずです。
勝手な噂を振り撒きながら自分に火の粉が降り掛かるのは御免というのはよくある世情。しかしプライバシー無視の世間話を楽しむのなら、それが親戚でも友達でもない赤の他人であろうと困っていれば助けようというのが人情でしょう。
「平内の辺りは灰が降って大変だったようだけど安房は大丈夫だった」というような語りは、口永良部がまるでよその国にあるかのように響きます。マスメディアの報道で心配してくれている全国各地の人からすれば、口永良部は同じ『町内』です。観光への影響、箱根のような風評被害に遭わぬよう「外向け」には屋久島は大丈夫と伝えるにせよ、「内向け」には違う言葉を掛け合いたいものです。
今回の災害を屋久島の「市(町)民の力」を鍛え高める試練と受け止め、新たな島造りの契機とするぐらいの気概があっても良いのではないでしょうか。
敬具
追伸
「NHK NEWS WEB」では、屋久島町社会福祉協議会が島民を対象に「ボランティアセンター」を開設したと報じています。
島に住んでいながら、このことをなぜNHKのWebニュースで知らなければならないのでしょう。
追伸2
夕方6時の防災無線で、ボランティア募集のお知らせがありました。