屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

せせらぎの歌にひたれる春の宵

[六角堂スパイシーブックカフェ・イートハーブからのお知らせ]

23日(月)・24日(火)も平常通り営業させていただきます
11:00~19:00ラストオーダー

拝啓

22日の日曜日は、開店早々からお子様連れのお客様がどっとご来店下さり、ありがたい限りでした。ただ、相変わらずのチンタラトロトロなので、その後のお客様も含め、お食事を召し上がっていただくまでに長時間お待たせして誠に申し訳ございませんでした。

1時過ぎまではおなじみ様に加え観光客のグループさんもお越しになって、にぎやかなイートハーブとなりました。焼き菓子だけでなくカルダモンやシナモンやクミンなどのスパイスをお求めになり、ご自宅でスパイシーなお料理やお菓子を楽しんで下さるお客様もいらっしゃり、これもまたスパイシーブックカフェとしては嬉しいことです。

そんな中で、六角堂のマスコット「静さん」に関心を持って下さったお客様もいらっしゃいました。

イメージ 1

静(しずか)さんは京都在住の人形作家片山ゑみ(大阪工芸協会会員)さんの手によって生まれ、2012年の立春に私の元にやってきてくれました。「静」という名は、片山さんの個展で初めて出会った時、他の人形とは趣を違え何かしら物思いにひたっているような面持ちで佇んでいた様子から私が勝手に名付けたものです。

次の短詩は静さんを私の元に送り出してくださった片山さんへの感謝から生まれたものです。


    
     静かなる動 ― 片山ゑみ 作「静」に寄せて

  君の慎(つつ)ましい口元から
  仄(ほの)かに漏れる甘い吐息(といき)
  昨日への別れにではなく
  明日咲く夢を想って

  君は柔らかな眼差しを
  遥かに霞む地平に注ぐ
  歩いた道程(みちのり)ではなく
  進むべき彼方を辿(たど)って

  また来る悲しみの過去を背に
  君はゆっくり片膝を立て
  命の重心を未来に掛ける

  すべての刹那(せつな)
  明るく微笑み
  深く静かに立ち上がる

                                       2012年2月4日
 
六角堂にお越しの際、静さんのほほえみに気付いていただければ幸いです。

敬具


[お知らせ]
尾之間の山田さんの発案でスパイシーブックカフェ・イートハーブの場を使い、「大人による大人向けの朗読会」の実現をもくろんでおります。興味を持って集まった物好き同士で何かしらテーマを決め、読みたい作品(小説、エッセイ、詩、オリジナルの文章などなんでもあり)を持ち寄って、山田さんのキーボードによる即興のBGM付きで楽しみ合うという企画です。

第一回目の朗読会は4月の17日(金)午後7時開始と決め、とりあえず3月29日(日)の午後六時に六角堂にて「相談会」を持ちます。自分を表現する場であるとともに、互いに一つの作品と触れ合うことで、これまで見つからなかった何かを発見し合うことができるかもしれません。よろしければぜひ、29日の相談会にお越しください。