屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

益救島の厄を払いて年を越す

拝啓
 
夕方まで穏やかだった天気が四時過ぎに一変。突如北西の風が吹き荒れ霰交じりの雨がざっと来ました。
 
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玄関マットに転がる直径5ミリほどの霰。荒天により明日元旦のフェリーは欠航と防災無線が伝えてきました。
 
そんな大晦日、宮之浦にある屋久島一大きな益救神社の祭礼があり、夜九時頃から市中を太鼓神輿が厄払いの巡行をすると聞いていたので風雨を付いて出かけました。
 
夜九時過ぎ、宮之浦川の手前の信号を横切る神輿に遭遇。
 
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その後を追って、益救神社へ。
 
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一年の厄を払って清々しく新年を迎えるための祭礼。此処にも人々の平安無事を願う祈りの姿を見ることができました。
 
ただ神輿の巡行に付き添っていた方は20名ほど。神社の境内に人影はまばら。多くの島民はテレビの前で紅白歌合戦に見入っていたのかもしれません。
 
クリスマスも大晦日も、どこかよその世界のことのように過ぎていく屋久島。その島の六角堂で独り、焼酎「三岳」をグラスに注いでぐいっとやりながら年を越すのも地球に棲む70億人の一人としての生き方かと思いつつ、静かに静かに新年を迎えさせていただきます。
 
生を共にする地球の皆様、今年一年有難うございました。
 
敬具