拝啓
各地で甚大な被害を招いている台風八号の影響で、船も飛行機も欠航となって孤立状態の屋久島です。
台風に備えてレトルトカレーを買い込んだ方も多いはず。
一方、島に戻りたくても戻れずに、街の食堂で所在なくカレーを食べている住人もいるのです。
そこで、今回の『屋久島カレー事情』は日本のカレー事情……
十年前には想像でもきないほど様々なモノや情報が手に入りやすくなった昨今ですが、いくらネットが発達しても、そこに行かなければ体験できないことはあるものです。
お店でカレーを食べることもその一つ。
印度人が腕を振るうインド料理屋のカレーも、こだわりの素材やスパイスを追及する日本人シェフのカレーもよいですが、今回はあえて街に暮らしていれば誰もが口にできるカレーのご案内です。
まずは「カレーハウスCoCo壱番屋」(ココイチ)の季節限定メニュー「印度カレーライス・チキン」。(http://www.ichibanya.co.jp/menu/detail.html?id=367)
2012年の全店舗売り上げは698億8,700万円。
2013年1月17日には「ギネス世界記録」が「最も大きいカレーレストランのチェーン」に認定されています。
それがここに来て7月末までの限定販売とはいえ「スパイスの絶妙なブレンドと玉ねぎの旨みにチキンにこみをトッピング!」がキャッチコピーのカレーを売り出したことは、日本のカレーの流れが変わりつつあることを示しているのではないでしょうか。
「スパイスの絶妙なブレンドと玉ねぎの旨みにビーンズをトッピング!」の姉妹品印度カレーライス・ビーンズも、これまでインド料理屋に親しんでいた一部の人の嗜好が、平均的な日本人にも浸透しつつあることを示しているのかもしれません。
ベースのチキンカレーになすをトッピングし、ご飯は少なめの200g、辛さは5辛を選択してお会計は1028円。
平均的な日本人のお財布には少し重たすぎるのではないかと思ってしまいました。
食べたのは宇治槇島店。
「32年目 楽しさいろいろカレーフェア 夏カレーしましょ」の一品です。
野菜とライスとカレーの三つの組み合わせがこれまでにない味わいとなっています」が売り文句。
ロイヤルホストは昔からカレーに力を入れてきたファミレスなので、日本のカレー事情の変化に敏感なのかもしれません。
ただ、「トマトとじゃがいもセット」にドリンクバーをつけるとお会計は2008円。気楽には頂けないのが残念です。
普通の吉野家にはカレーのメニューが普通にあります。(http://www.yoshinoya.com/menu/curry/index.html)それに対して、まだ店舗数の少ない「そば処 吉野家」のカレー丼はだしの取り方がいかにも和風カレーです。カレーの後の蕎麦湯がまた後味をよくします。
カレー丼は単品320円、そばセットは680円。
さすが日本を代表するファストフード店に恥じない価格設定です。
少し大きな街であれば、インドの旗がたなびくインド料理屋(案外ネパール人の店が多いのですが)の姿を見るのも珍しくなくなった昨今。
「本格カレー」を謳う店が多くなる一方、和風カレーを追及しようとする流れも健在。
屋久島も、気楽に気軽にいろんなカレーを食べられる島になっていけばどれほど楽しいかと思う、台風八号の日々です。
敬具
追伸
ランチは一般庶民にもやさしい価格です。(http://tabelog.com/kagoshima/A4601/A460101/46004255/)